高井猶吉『教祖より聞きし話』道友社新書 pp.19-25

今日までは、如何な道も、苦労もあったが、それぞれの道具衆の魂を、人間姿現して通り抜けたのである、とおっしゃる。それで道具衆の魂も、時代に応じて、何遍もこの世へ現れ、守護して下さる。その働きによって、神名がついてある。(中略)

こふきばなしを仏教に合わして説いた等言う人あるが、何も仏教に合したのやない。道具衆の魂が、人間姿現して世界の子供に、仕事や、文字を仕込んで下されたことを、教祖がわれわれに分かりよいように、教えて下されたのや。証拠を示してお話し下されたのである。聞かしてもらわなば、何も分からん。人間で考えて言えそうなことはない。なかには、つまらんことを言うた人もある。それでいろいろに間違っている。

くにとこたちのみこと(北)

 イ 千寿

   根は千寿。一番最初に現れた故に、千寿と言う。

 ロ 国床を、かためたから国常立命。

 ハ 国を見定めた、ここからここまでは大和、ここからここまで伊賀、河内と、故に国見定めの命と言う。

 ニ 多くの人数を突いて、宿し込んだ故に、おつき(御月)とも言う。

 

をもたりのみこと(南)

 勢至と言う。

 地は面足命、三尊の弥陀と言う。

 三つのみだ

  1 大きく見える堅い心を、観音。

  2 澄み切った心は、勢至。

  3 助けたいとの心は、弥陀。

 天は国常立命

 「しゃばふたけ」とも「しゃん、しゃか」とも言う。

 (附言)

 この言葉を間違うて、おしゃか様が、月様が現れた等言うのである。月日様は、人間姿には現れておらない。

 日々に理を廻す(増す)どちらか分からん故に「日輪」。

 それだけの人数(九億九万九千九百九十九人)が宿れば、重くなるから「面足」という。

 

いざなぎのみこと

 顔は人間の顔、はだ合いは「はも」か「太刀魚」の如き、つるつるした、はだ合い。いざいざのない岐である故に「いざなぎ」と神名をつける。

 

いざなみのみこと

 顔は人間の顔、はだ合いは岐様と同じ。いざいざのない「巳」故「いざなみ」と名付く。

 

月よみのみこと(いぬい 西北)

 いぬい 八幡と言う。

 蜂が八万よったなら、恐ろしく突くやろう。恐ろしく突いて付きまくった。

 「なむ」と一度に男一人女一人ずつ宿し、三日三夜に九億九万九千九百九十九人という人数を宿し込んだ。

 聖徳太子

 大工「建築」、木または竹等の細工を教えて下さる。

 

くにさづちのみこと(辰巳 東南)

 国の土の色と同じ色、故に国狭土命と言う。

 普賢菩薩

 王子のだるま

 切れない方の金物細工を教える。鉄瓶や鍋釜等。

 

くもよみのみこと(卯之方 東)

 文珠

 薬師、水神のかみ

 竜王(百姓の仕事を教える)

 神農(医者、薬を教える)

 

かしこねのみこと(ひつじさる 西南)

 大日如来 法然上人

 円光大師、円光大師は京都の葛原で「五重」を渡す。

 教祖は、真葛ケ原はおぢばにある、とおっしゃった。

(附言)天の岩戸、おぢばのしるしに石を伏せてある。

 

をふとのべみこと(西)

 不動

 弘法大師

 

たいしょく天のみこと(丑寅 東北)

 鬼子母神

 切れる方の刃物一切を教う。

 虚空蔵 嬬来

 橋姫 うじの県

 奈良二月堂 生駒聖天さん

 

これは皆、道具衆の方々が、人間姿現して、それぞれ仕込んで下された。

ほんのちょっと話して下されただけである。まだまだ沢山ある。外国の仕込みも同じであるが、わしらに話して下されたところで分からんから、おっしゃって下されなんだんや。

仏教に合わして説いて下されたのも、何でもない、仕込みの御苦労をお知らせ下されたのである。

TOP

inserted by FC2 system